英語講師の本音語り

講師歴20年☆現役英語講師が、教えていて思う本音を語っていきます。英語学習のお役立ち情報もあれこれ。

年間600時間と簡単に言うけれど、それってけっこう大変!?

英語講師のkohです。

 

さて、英語学習時間の話を再開しましょう。

中高生が、年間500-600時間、コンスタントに英語学習できれば、

6年間で英検準1級レベルまで到達可能ですよという話をしてきました。

 

 

bless-you78.hatenablog.com

 

 

では、年間500-600時間の英語学習とはどんなものでしょうか。

新学習指導要領では、中学生の英語授業時間は年間140時間ですから、

中学1~2年生で、年間500時間を確保するためには、

500-140=360時間を学校外で補わなくてはなりません。

毎日1時間程度の英語学習をほぼ休まず続ける必要があります。

 

もちろんこの時間には、学習塾・英会話スクール、家庭教師などの学習時間も含まれますが、それでもきっちりこの時間を確保できる生徒は多くありません。英語以外に他の教科の宿題もありますし、部活動やその他活動もあります。友達と遊んだり、ゲームをしたりと趣味・娯楽の時間も必要です。さらに学生にとって、1時間は大人にとってより、はるかに長く感じられる時間です。(これは生きてきた長さの違いから生じる感覚の違いで、大人になるとそのことを忘れがちですが)もし英語が嫌いな生徒さんであれば、1時間も毎日それに費やすのは大きな苦痛を伴うでしょう。そういうことをクリアした生徒、もしくは小学生のうちからこの必要な時間の一部を既に消化していた生徒が、中学2年生の終わりまでに英検3級に受かります。

 

 

次に、中学3年~高3の年間600時間の確保について考えてみましょう。

中3も授業時間140時間ですから、家庭学習で460時間補わなくてはなりません。

色々な事情で勉強できない日のことも考慮して、年間を300日程度で考えると、

1日1.5時間程度の家庭学習が必要です。

(高校受験をする生徒も多いですから、部活を引退してから学習時間を多くとることもありえますね。)

 

高校生は学校によって授業時間のばらつきがありますが、年間150-200時間程度です。

すると、やはり400-450時間の時間を毎年家庭学習によって補う必要があります。

1日1~1.5時間は家庭学習をしなくてはなりません。

 

中高で6年間、これだけ継続的に英語学習を続けられる生徒がどれほどいるでしょうか。ちなみに日本の18歳は、110~120万人いますが、高校生での英検準1級合格者は、2016年で2211人です。高校生500人に1人くらいしか受からない試験です。この中には帰国子女などの英語学習にアドバンテージを持つ生徒も多く含まれることを考慮すると、、、

 

継続的に英語学習することの大変さを感じさせるデータですよね。

 

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英語には時間がかかる!!

にもかかわらず、その時間を使うのは多くの学生にとって大変なことである、、

だからこそコーチが必要になってくるのです。

 

 

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セブ島の語学留学と英語の発音の話

続けることの重要性を説いたイチロー選手の言葉を紹介した矢先から、ブログの更新に間を空けてしまった、、、英語講師のkohです。

 

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実はこの間、セブ島に行っていました。セブ島(フィリピン)は英語を公用語としているので、お店やレストラン、ビジネスの場面で普通に英語が使われます。学校でも英語で授業が行われるようですし、テレビ番組も普通に英語で見ていたりしますから、平均的な英語力は日本人よりもはるかに上です。

 

一方でフィリピン語(タガログ語)も公用語であり、フィリピン人同士の会話では、こちらを使用していることの方が多い印象です。またセブ島ではセブアノ語やビサヤ語を使い、これはこれでフィリピン語とはだいぶ違うらしく、多言語を扱うフィリピン人に感心するばかりです。サラマァト「ありがとう」、ハポン「日本人」など、いくつかの単語は覚えましたが、まあ基本的にさっぱり分かりません。

 

最近はセブ島に語学留学する日本人も増えていて、実際そういう方たちにもたくさん出くわしました。彼らいわく、一番の収穫は「英語圏で生活することで、英会話のメンタルバリアが取れること」だそうです。若干、フィリピン人独特の英語発音に慣れるまで聞き取りづらいところはありますが、明るい国民性や南国の楽しい雰囲気、生活費が安く済むなど補って余りある良さがあり、セブ島留学はおすすめです。

 

また英語は、第2言語として世界中で使われていますから、地域によって独特の発音があるのは当然であり、アメリカ英語やイギリス英語など、英語を母国語とする人々の発音だけを正しい英語だと思う必要はありません。彼らでさえ地域によってなまりがあり、こだわりだしたらきりがありません。

 

そして第2言語として英語を学ぶ場合、母国語によって口の使い方、口周りの筋肉のつき方が異なり、発音に影響が出てしまうのは致し方ないことです。日本人が日本人ぽい英語になってしまうのも当然で、それを気にするより通じる英語発音ができていれば良いと割り切ることが必要でしょう。

*発音を軽視しているわけではありません。通じるレベルまで発音をしっかり学習することは極めて大切です!!

 

もちろん、アメリカ英語の滑らかな発音をクールだと感じ、発音から入るのもひとつの手段です。(←妻はこっち派で、一時期、waterの発音にこだわりめっちゃ練習してました。笑)ただ、それをひとつひとつ完璧にするのは茨の道かも?

 

次回は学習時間の話に戻ります。

 

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英語学習に役立つイチロー選手の言葉

英語講師のkohです。

 

イチロー選手が引退してしまいました。現役プレイヤーとしてのイチロー選手が見られなくなるのは残念ですが、これからも言葉など様々な形で魅了し続けてくれることと思います。実際、引退会見でもいくつもの名言が飛び出しました。

 

英語学習はスポーツに近い部分が多々あります。だからこそスポーツの偉人の言葉は、英語学習に役立ちます。ということで、今回は、特別編「英語学習に役立つイチロー選手のお言葉!!」です。

 

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”人よりも頑張ってきたなどとは言えないけれど、自分なりに頑張ってきたとははっきりと言える。これを重ねてきて、重ねることでしか、後悔を生まない、ということはできないんじゃないかと思います。”

”あくまでも秤(はかり)は自分の中にある。それで自分なりに秤を使いながら、自分の限界を見ながら、ちょっと超えていくを繰り返していく。するといつの日か「こんな自分になっているんだ」という状態になって。少しずつの積み重ねしか、それでしか自分を超えていけないと思うんですよね。一気に高みに行こうとすると、今の自分の状態とギャップがありすぎて、それは続けられないと僕は考えている。地道に進むしかない。進むだけではないですね。後退もしながら、あるときは後退しかしない時期もあるが、でも自分がやると決めたことを信じてやっていく。それが正解とは限らない。間違ったことを続けてしまっていることもある。でもそうやって遠回りすることでしか、本当の自分に出会えない。”

人と比べるのではなく、自分なりの努力が英語学習でも大切です。比べるなら過去の自分と今の自分を比べ、良くなっていると思えればそれでいいですよね。そしてとにもかくにも継続すること。諦めないこと。

 

”野球だけでなくてもいい、自分が熱中できるもの、夢中になれるものを見つけてほしい。夢中になれるものが見つかれば、自分の前に立ちはだかる壁に向かっていくことができる。それが見つけられないと、壁が出てくると諦めてしまう。色んなことにトライして、自分に向くか向かないかよりも、自分が好きなものにトライしてほしい。”

 

たくさんの生徒を教えてきましたが、やはり英語好きな生徒が最強です。英語学習をしなくてはならないなら、(大好きとまではいかなくても)英語嫌いにはならないことが大切です。嫌いなことは頑張れません。

 

”最低50歳まで、は本気で思っていた。有言不実行の男になってしまったけれど、その想いを表明してなかったら、ここまで来れなかった。難しいかもしれないけれど、言葉にして表現することは目標に近づく一つの方法じゃないかなと思います。

目標を明確に口にする方が努力しやすい。英語学習においても間違いないところです。そして身近な目標にしやすいという点で、英検は素晴らしいと思います。

 

”僕は我慢が苦手で、楽なことを重ねている感じだった。自分ができること、やりたいことを重ねているので我慢の感覚はない。とにかく身体を動かしたくて仕方がない。こんなに動かしちゃダメだといって、身体を動かすことを我慢することはたくさんあった。それ以外はできるだけ自分にストレスがないように行動してきたつもりだ。家では妻が色々と考えて料理を作ってくれるけど、ロードに出ると我慢できないから食生活がめちゃくちゃになる。”

あれだけ努力家に見えて我慢が苦手って、、、ただ確かに、英語の達人も楽しんで英語をやっている人が多そうです。あと、頑張っていること以外で心身に負荷をかけ過ぎると無理が生じますよね。手を抜くところは抜く、任せるところは人に任せることも大切です。

 

”成功すると思うからやってみたい、それができないと思うからやらない、という判断基準では後悔を生むだろうと思う。やりたいならやってみればいい。できると思うから挑戦するのではなく、やりたいと思うなら挑戦すればいい。そのときにどんな結果が出ようと後悔はないと思う。”

 

成功したから言えること、とシニカルになるのは簡単ですが、そうではなく、素直に受け止めたいお言葉です。英語に興味があるならとにかく始めてみることが大切です。

 

アメリカに来て、メジャーリーグに来て、外国人になったこと。アメリカでは僕は外国人ですから。このことは、外国人になったことで、人の心を慮ったり、人の痛みを想像したり、今までなかった自分が現れた。この体験っていうのは、まぁ、本を読んだり、情報を取ることができたとしても、体験しないと自分の中からは生まれないので。孤独を感じて苦しんだこと、多々ありました。ありましたけど、その体験は、未来の自分にとって、大きな支えになるんだろうと、今は思います。だから、辛いこと、しんどいことから逃げたいと思うのは当然のことなんだけど、エネルギーのある、元気な時にそれに立ち向かっていく。そのことはすごく、人として重要なことなんじゃないかと感じています。”

 

体験が大事。頑張れるときは頑張ろう。当たり前の言葉なんですが、偉人の言葉は刺さります。だからこそ自分が偉人と思える人の言葉って影響力が大きいんですよね。

 

1回の会見でこれだけの名言を放つイチロー選手。現役を引退しても目が離せません。

 

 

なーんて熱くまじめに語ってしまいましたが、奥さんには「あなたはのんびり屋のO型だわ」といつも言われています。

なんでだ?? 

 

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大学受験に必要な英語学習時間ってどのくらい?

英語講師のkohです。

 

前回は英検準1級取得にはゼロから始めて3400時間は必要ですよ、という話をしました。今回はこの時間について、少し掘り下げてみたいと思います。

 

ちなみに、英検準1級レベルは、日本の難関大学(東大でも早慶上智でも)の問題に対応し、合格できる確率がかなり高いレベルです。では、中高6年間でこのレベルを目指すとしたら、どのように学習を進めれば良いのでしょうか。

(学部等にもよりますが、一般論として、GMARCHレベルの大学で、英検2級取得から600時間くらいは学習が必要です。偏差値50-55くらいの大学であれば、英検2級レベルでも勝負になるでしょう。)

 

さて、3400時間を英検の級ごとに細分化すると、以下のようになります。

 

英語学習スタートから英検3級取得 → 1000時間

英検3級から英検準2級取得    → 600時間

英検準2級から英検2級取得    → 600時間

英検2級から英検準1級取得    → 1200時間

  

これをクリアしていく目標を以下のように設定してみます。

 

中2 → 英検3級合格

中3 → 英検準2級合格

高1 → 英検2級合格

高3 → 英検準1級合格

 

*基本は1年間に1級上がることを目標としますが、最初→英検3級と、2級→準1級は時間がかかるので準備期間を2年設けます。

 

これに基づけば学習時間は以下の通りです。

 

中1 → 500時間

中2 → 500時間

中3 → 600時間

高1 → 600時間

高2 → 600時間

高3 → 600時間

 

きついと感じましたか?意外とできそうと感じましたか?

 

次回はこの、年間600時間の英語学習についてじっくり考えてみたいと思います。

 

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本気で英語学習をしたくなったときに読んで欲しいこと

 

英語講師のkohです。

 

大学入試改革で英語教育も大きく変わると言われています。

 

president.jp

 

ただ、既に英検・TEAPなど、各種英語試験に向けて4技能の学習をしている生徒さんも多いですし、また、センター試験に近い形の試験も当面継続されるので、多くの方にとってそこまで大きな変化ではないというのが私の考えです。

 

英語教育は昔に比べ進歩しており、少なくとも意識の高い先生方は、実用的に役立つ英語教育をしています。様々な教育機関で、4技能を重視した教育がなされていますから、発音・リスニング・スピーキングについては、明らかに生徒のレベルが上がっています。これは数千人の生徒を20年近く教えてきた中で、また、自分が英語教育を受けていた時代などと比べ、明確に感じていることです。

 

ただし、文法・語彙・リーディング・ライティングについては昔とさほど変わっていないか、むしろ若干下がっているようにすら感じます。昔はこれらに焦点を絞って学習していた時間で4技能を学習しようというのですから、当たり前といえば当たり前の話ですね。

 

実はこの点を一番伝えなくてはならないと感じています。「英語学習にはとにかく時間がかかる」ということ。いくら4技能学習型に変えようと、昔とトータルで同じ程度の時間しか英語に使っていなければ、英語力はさほど変わりません。ただ、発音・リスニング・スピーキングに時間を割り振った分、そちらが向上し、それ以外の伸びが鈍化するというだけの話です。

 

よく、「中学高校と6年間も英語をやっているのに」という言葉を聞きますが、この言葉も正確ではありません。日本で生活する以上、ほとんどの時間は日本語を使って生活しています。日本語を使っている時間は、英語力は伸びないどころか、むしろ英語力を落としている時間と考えなくてはなりません。ですから重要なのは、「6年間で英語に何時間使えたのか」です。

 

さて、タイトルにある3400時間とは何でしょうか。

 

 

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答えはゼロから英語を始めて英検準1級に受かるのに最低限必要な英語学習時間です。

 

次回はこの時間数についてもう少し考えてみましょう。

 

 

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