英語講師の本音語り

講師歴20年☆現役英語講師が、教えていて思う本音を語っていきます。英語学習のお役立ち情報もあれこれ。

英文法は必要ない!?

英語講師のkohです。

 

今でも時々、「英文法は必要ない」という意見を聞くことがありますが、はたしてそうでしょうか。英文法は英語を活用するための一般的なルールです。これがわからないと単語を知っていても並べ方が分からなかったり、英文の意味を理解できないことにつながり、インプットにもアウトプットにも支障が出ます。それなのになぜこうした意見が出てくるのか。いくつかパターンがありそうですので、今回はこれについて考えてみましょう。

 

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パターン1 「英文法」という言葉の定義を狭くとらえている

英文法という言葉を、例えば不定詞などの「文法用語」という意味や、穴埋めなどの「文法問題を解くこと」と狭く定義している場合です。そうした文法用語は知らなくても英語を習得することは可能ですし、文法問題が解けたところで英語が使えるとは限りませんから、英文法という言葉の定義が狭いとそういう意見になることはあり得ます。

 

パターン2 自分は「英文法」を勉強せずに英語を身につけたという意識がある

英語圏での生活が長かったり、日常的に英語に触れる環境があって英語を身につけられた人や、語学のセンスがある人がこの意見になりがちです。(特に若い頃)英語に大量に触れることができた場合は、文法を意識せずに身につけられたという人もいるでしょう。ただし、これには大前提があって、とにかく大量に英語に触れる(触れねばならない)環境があったということです。また、大量に触れることで感覚的に文法を身につけられる語学のセンスも必要です。日本で普通に勉強して英語を身につけようとする場合、それは難しいのではないでしょうか。

 

パターン3 日本語(母国語)を身につけるのに「日本語文法」を学んだ覚えがないことを根拠にしている

母国語の場合、生まれてからしばらくの間、ただただその母国語を聞いている時間があり、それが数千時間にも及びます。これは時間があり余っていて、さらに脳が若い赤ん坊だからできることで、大きくなってから真似できることではありません。またその後も、実際に使っていく中で、日々大量に触れるからこそ、文法など意識せずとも、母国語は自然と身につくのです。第2言語の学習と混同すべきではありません。

 

パターン4 そもそも英文法の学習が嫌いで、上記の意見を採用してしまっている

嫌いなものは遠ざけたいのが人情です。英文法が嫌いだと、意識的か無意識的かはともかく、英文法を学ぶ必要はないという意見に同調してしまいがちです。 

 

いずれにせよ、日本語を使って生活する環境で、英語を学習して上達させたい場合、英文法を軽視するのは決して効率的な方法ではありません。語学には暗記的な要素も強く、最終的には、自動的に使えるように、暗記して実践練習しなくてはならないとしても、その仕組みを理解しているのといないのとでは、覚えやすさや応用の幅が違います。ですから、日本語で生活している一般的な英語学習者は、まず基本的な英文法をしっかり身につけることが上達の早道です。

 

 

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ティーチングとコーチング

英語講師のkohです。

 

今回は、英語学習におけるティーチングとコーチングについて話します。まずはここでの言葉の定義ですが、ざっくりとこのように考えて下さい。

 

ティーチング(teaching)= 教えること(文法の解説など)

コーチング(coaching)= コーチすること(学習管理など)

 

長年の講師経験から、より重要なのはコーチングと考えています。というのも、英語は、いわゆる5教科(国社数理英)の中で、圧倒的に実技的要素の強い科目だからです。スポーツや音楽の技能向上と同様、やり方を知った上で、自動的にできるようになるまでには多くの反復練習が必要になります。英語学習は部活的なのです。

 

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ところが、授業で文法の解説をするというのは、やり方を教えることにすぎません(少し練習もしますが)。言ってみれば野球のルールを解説しているだけです。野球ならば、ルールを分かりやすく教えてもらったからといって、県大会に出られると思うことはないでしょう。部活をやっている生徒ならば、毎日何時間も練習しています。それでも県大会に出られる生徒はごく一部という世界。

 

英語も同じです。「上達する」(例えば英検準1級に受かる、GMARCH以上の大学に受かるような英語力を身につけるなど)ためには、少なくとも部活で県大会に行けるくらいの時間を使って、英語の練習をしなくてはならないのです。文法の解説を聞いて、なるほどと思うのは本当に第一歩。そのあとで大量の練習をしなくてはなりません。しかしながら人間は反復練習しづらい生き物。よほど大好きなものでないと自発的に反復練習はできません。だからこそ、強いチームにいるような熱心なコーチが必要になります。

 

コーチはどのくらい練習が必要か、どういう練習が必要かを教え、練習状況を見守り、達成状況を確認し、必要ならばプランを変え、学習管理をしていきます。必要に応じて分かりやすく教えることもしますが、それは英語教育のごく一部。英語の分かりやすい教材、良くできた教材だけならば、(書籍から動画まで)ちまたにあふれています。それでも英語の得意な人が日本にあふれているわけではないのはどうしてでしょうか。英語学習(反復練習)が人間の本能に反しているのもひとつの理由だと思います。ダイエットなどと一緒。ラ◯ザップがダイエットを徹底的にコーチしているように、英語学習にもコーチングが重要なのです。

 

余談ですが、ラ◯ザップは英語教育事業もやっているようですね。コーチングの重要性という点では共通しているので良いと思いますが、うまくいくかは疑問です。ダイエットに比べ、英語学習にははるかに多くの時間を要するので、短期間での向上が目に見えづらいからです。

  

 

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英検について思うこと

英語講師のkohです。

 

今週末は英検の1次試験日。金曜・土曜受験で既に終わった方、日曜受験でこれから試験という方、様々いらっしゃることと思います。試験ですから合否はありますが、英検に向けて英語学習をしたプロセス、結果よりもプロセスを大切にしていきましょう。

 

さて今回は私の思う英検のメリット・デメリットについて書いてみたいと思います。

 

メリット

1.英語学習のモチベーションになる

2.英語学習のペースメーカーになる

3.4技能がバランス良く問われる

4.対策教材がたくさんあり、英語に触れる絶対量を増やせる

 

デメリット

1.ある級に合格すると、その級のレベルの学習をしなくなってしまう

2.いわゆる文法問題が少ないことで、学習が英文法軽視になる

 

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では、各項目をみていきましょう。

 

メリットについて

1.英語学習のモチベーションになる

英語学習は「継続」が最も大切です。そして何かを続けるにはモチベーションが必要。(試験をモチベーションにしにくい人も中にはいると思いますが、)試験がある方が頑張れるという人は多いのではないでしょうか。

 

2.英語学習のペースメーカーになる

1年に1級程度上げていくのにちょうど良いレベル設定になっていることから、途切れることなく、適切な順序で、英語学習を進めやすくなっています。年3回の受験機会があることも、自分に合ったタイミングを選びやすいです。

 

3.4技能がバランス良く問われる

試験に出ないものは勉強しないことになりがちです。逆に言えば試験に出るものなら多くの人は頑張るということ。以前の受験英語はリーディングに偏っていて、英語教育もそれに偏ったものになっているという批判がありましたが、英検はそのバランスを修正する役割を担ってきたと思います。

 

4.対策教材がたくさんあり、英語に触れる絶対量を増やせる

最初にも書きましたが、英検は合否よりプロセスです。英検があることで、英語に触れる時間を増やせることが最大のメリット。その意味で、英検対策教材がたくさんあることは、学習量を増やす貴重な材料になります。

 

デメリットについて

1.ある級に合格すると、その級のレベルの勉強をしなくなってしまう

英検は各級が正答率65%あれば合格になる試験です(準1級・1級は7割程度)が、合格するとその級の問題集等をやらなくなってしまうことが大半です。その気持ちはすごく分かりますし、ある程度仕方のないことだとも思います。ただ、9割以上の正答率で合格したならともかく、ギリギリ合格であるならば、まだまだその級の問題をやるべきです。むしろ、合格レベルに達してからの方が、そのレベルの問題を大量にこなすのに適した時期とさえ言えます。合格という称号を出すことで、本当はそのレベルの学習をまだ続けるべきなのに、それをやめてしまう原因になってしまうのは残念です。せっかく買った問題集は合格してもやり切りましょう。

 

2.いわゆる文法問題が少ないことで、勉強が英文法軽視になる

英文法は文法問題を解くためにあるわけではなく、4技能全てにおいて必要です。それなのに、英検において、いわゆる文法問題が少ないことから、英文法が軽視される傾向にあり、文法が弱い生徒は増えているように思います。大事なことなので何度でも言いますが、英文法は文法問題を解くためにあるわけではなく、英語技能全てに影響してくる重要なもの。しっかり理解して反復練習し、自分のものにしていきましょう。

 

英検について思うことをつらつらと書いてきましたが、いかがだったでしょうか。参考になることがあれば幸いです。

 

 

 

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私の英語指導について

 英語講師のkohです。

今日は私の英語指導について少し書きたいと思います。

 

15年以上、予備校・学習塾・学校等で英語指導をし、

現在は横浜、東京を中心に首都圏で家庭教師、進学校外部講座受験指導をしています。

 

慶應義塾大学 法学部卒

TOEIC L/R 960

 

中高生、高校卒業生を幅広く教えていますが、中心は英検対策と大学受験指導。(できれば高1、高2から時間をかけて指導していきたいと思っています)

 

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モットーは、生徒のレベルに応じ、必要なところまで遡り、土台をしっかり固めた上での受験指導英語学習はとにかく時間がかかるので、受験までの残り日数と、生徒の現状レベルから、どのくらい勉強すればどのレベルまで到達できるか、正直に伝えます。その上で長期の学習計画と日々のノルマを決め、適宜修正しながらそれに沿って学習を進めてもらいます。

 

生徒自身が英語に触れる時間を大切にしているので、ひたすら解説ばかりしているような授業は致しません。ティーチングとコーチングのバランスを考えた授業を行います。また、英語は一生ものと考え、私の指導が終わったあとも自分で英語学習を進められるようなアドバイスを心がけています。

 

 

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GWの落とし穴

英語講師のkohです。

 

How have you been spending your holidays? I've been spending my holidays hanging out with my wife. Next Sunday,I'm going to see a movie titled "Avengers: Endgame", which I'm looking forward to. It will be perfect for the finale.

 

皆さん、休暇をいかがお過ごしですか。私は妻とあちこちぶらぶらする日々です。日曜日は楽しみにしているアベンジャーズ エンドゲームを観て、大型連休の締めにしたいと思っています。

 

 

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さて、GWや夏休み、お正月など長い休暇は嬉しいものですが、継続学習の妨げにもなりやすいので注意が必要です。継続学習はルーティーンとの相性が良く、淡々と日々の日課にしているからこそ続けられるもの。ところがせっかく築き上げたルーティーンを乱す要因になりがちなのが、長期休暇なのです。

 

海外旅行、部活の試合、実家に帰省、などなど、日々のノルマをこなしづらくなる要素が満載。それが休暇中だけにとどまり、休み明けにはすぐ再開できればまだ問題ないのですが、、、なぜか休みが終わっても以前のやる気が戻ってこず、日課をこなすのが億劫に。せっかく習慣づいた行動をやめてしまった、、、こんな経験はありませんか。(私はあります 汗)

 

リズムを崩すということは本当に怖いもので、それを長期化させないことが重要です。ですから、10連休で何だかリズムがおかしくなってしまった皆さんも、火曜日が大切。火曜日にはきっちり今まで通りに戻しましょうね!!

 

 

英語の家庭教師をしています。

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