英語講師の本音語り

講師歴20年☆現役英語講師が、教えていて思う本音を語っていきます。英語学習のお役立ち情報もあれこれ。

ティーチングとコーチング

英語講師のkohです。

 

今回は、英語学習におけるティーチングとコーチングについて話します。まずはここでの言葉の定義ですが、ざっくりとこのように考えて下さい。

 

ティーチング(teaching)= 教えること(文法の解説など)

コーチング(coaching)= コーチすること(学習管理など)

 

長年の講師経験から、より重要なのはコーチングと考えています。というのも、英語は、いわゆる5教科(国社数理英)の中で、圧倒的に実技的要素の強い科目だからです。スポーツや音楽の技能向上と同様、やり方を知った上で、自動的にできるようになるまでには多くの反復練習が必要になります。英語学習は部活的なのです。

 

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ところが、授業で文法の解説をするというのは、やり方を教えることにすぎません(少し練習もしますが)。言ってみれば野球のルールを解説しているだけです。野球ならば、ルールを分かりやすく教えてもらったからといって、県大会に出られると思うことはないでしょう。部活をやっている生徒ならば、毎日何時間も練習しています。それでも県大会に出られる生徒はごく一部という世界。

 

英語も同じです。「上達する」(例えば英検準1級に受かる、GMARCH以上の大学に受かるような英語力を身につけるなど)ためには、少なくとも部活で県大会に行けるくらいの時間を使って、英語の練習をしなくてはならないのです。文法の解説を聞いて、なるほどと思うのは本当に第一歩。そのあとで大量の練習をしなくてはなりません。しかしながら人間は反復練習しづらい生き物。よほど大好きなものでないと自発的に反復練習はできません。だからこそ、強いチームにいるような熱心なコーチが必要になります。

 

コーチはどのくらい練習が必要か、どういう練習が必要かを教え、練習状況を見守り、達成状況を確認し、必要ならばプランを変え、学習管理をしていきます。必要に応じて分かりやすく教えることもしますが、それは英語教育のごく一部。英語の分かりやすい教材、良くできた教材だけならば、(書籍から動画まで)ちまたにあふれています。それでも英語の得意な人が日本にあふれているわけではないのはどうしてでしょうか。英語学習(反復練習)が人間の本能に反しているのもひとつの理由だと思います。ダイエットなどと一緒。ラ◯ザップがダイエットを徹底的にコーチしているように、英語学習にもコーチングが重要なのです。

 

余談ですが、ラ◯ザップは英語教育事業もやっているようですね。コーチングの重要性という点では共通しているので良いと思いますが、うまくいくかは疑問です。ダイエットに比べ、英語学習にははるかに多くの時間を要するので、短期間での向上が目に見えづらいからです。

  

 

英語の家庭教師をしています。興味のある方はこちらまで。

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