英検について思うこと
英語講師のkohです。
今週末は英検の1次試験日。金曜・土曜受験で既に終わった方、日曜受験でこれから試験という方、様々いらっしゃることと思います。試験ですから合否はありますが、英検に向けて英語学習をしたプロセス、結果よりもプロセスを大切にしていきましょう。
さて今回は私の思う英検のメリット・デメリットについて書いてみたいと思います。
メリット
1.英語学習のモチベーションになる
2.英語学習のペースメーカーになる
3.4技能がバランス良く問われる
4.対策教材がたくさんあり、英語に触れる絶対量を増やせる
デメリット
1.ある級に合格すると、その級のレベルの学習をしなくなってしまう
2.いわゆる文法問題が少ないことで、学習が英文法軽視になる
では、各項目をみていきましょう。
メリットについて
1.英語学習のモチベーションになる
英語学習は「継続」が最も大切です。そして何かを続けるにはモチベーションが必要。(試験をモチベーションにしにくい人も中にはいると思いますが、)試験がある方が頑張れるという人は多いのではないでしょうか。
2.英語学習のペースメーカーになる
1年に1級程度上げていくのにちょうど良いレベル設定になっていることから、途切れることなく、適切な順序で、英語学習を進めやすくなっています。年3回の受験機会があることも、自分に合ったタイミングを選びやすいです。
3.4技能がバランス良く問われる
試験に出ないものは勉強しないことになりがちです。逆に言えば試験に出るものなら多くの人は頑張るということ。以前の受験英語はリーディングに偏っていて、英語教育もそれに偏ったものになっているという批判がありましたが、英検はそのバランスを修正する役割を担ってきたと思います。
4.対策教材がたくさんあり、英語に触れる絶対量を増やせる
最初にも書きましたが、英検は合否よりプロセスです。英検があることで、英語に触れる時間を増やせることが最大のメリット。その意味で、英検対策教材がたくさんあることは、学習量を増やす貴重な材料になります。
デメリットについて
1.ある級に合格すると、その級のレベルの勉強をしなくなってしまう
英検は各級が正答率65%あれば合格になる試験です(準1級・1級は7割程度)が、合格するとその級の問題集等をやらなくなってしまうことが大半です。その気持ちはすごく分かりますし、ある程度仕方のないことだとも思います。ただ、9割以上の正答率で合格したならともかく、ギリギリ合格であるならば、まだまだその級の問題をやるべきです。むしろ、合格レベルに達してからの方が、そのレベルの問題を大量にこなすのに適した時期とさえ言えます。合格という称号を出すことで、本当はそのレベルの学習をまだ続けるべきなのに、それをやめてしまう原因になってしまうのは残念です。せっかく買った問題集は合格してもやり切りましょう。
2.いわゆる文法問題が少ないことで、勉強が英文法軽視になる
英文法は文法問題を解くためにあるわけではなく、4技能全てにおいて必要です。それなのに、英検において、いわゆる文法問題が少ないことから、英文法が軽視される傾向にあり、文法が弱い生徒は増えているように思います。大事なことなので何度でも言いますが、英文法は文法問題を解くためにあるわけではなく、英語技能全てに影響してくる重要なもの。しっかり理解して反復練習し、自分のものにしていきましょう。
英検について思うことをつらつらと書いてきましたが、いかがだったでしょうか。参考になることがあれば幸いです。
英語の家庭教師をしています。興味のある方はこちらまで。